閲覧注意!!
深海には、われわれの想像も及ばない、不気味でグロテスクな生物が潜んでいます。
人間に対し、生理的な嫌悪や、根源的な恐怖を抱かせるものなど様々です。
そこで今回は、深海に生息する不気味な生物たちを、私個人が受けた衝撃の大きさを基準にランキング形式で、その生態や特徴と共にご紹介したいと思います。
では、早速見て行くことにしましょう。
不気味生物ランキング~深海編~ 10位

ダイオウグソクムシは、世界最大の等脚類として知られており、ダンゴムシにそっくりな容姿をしています。
体は硬い外骨格で覆われており、危険を感じると、体を丸めて防御する姿もダンゴムシそっくりです。
メキシコ湾、西太平洋周辺の、水深170~1000mほどの深海底に生息し、主に魚の死骸などを食べる「深海の掃除屋」としても知られています。
ダンゴムシそっくりでありながら、最大体長50cm、体重1.7kgと小型犬と同等という異様なサイズ感や、七対もの脚を持っていることが、不気味な印象を与えます。
3500個もの個眼が集まった複眼も、不気味さに拍車をかける一因となっています。
また、飼育下で5年間もの間、エサなしで生きた事例もあり、神秘に満ちた生物でもあります。
不気味生物ランキング~深海編~ 9位 センジュナマコ

センジュナマコは、深海性のナマコの一種で、主に大西洋・太平洋・インド洋の水深3000~5000mという、太陽光が届かない暗黒の世界に生息しています。
体長8cmほどの大きさをしており、水まんじゅうを彷彿とさせる、半透明ですべすべとした皮膚を持っています。
管足と呼ばれる10~14本の足を持ち、それを収縮させることで歩行を行います。
この足と、大きく太った見た目から、シー・ピッグ(海の豚)とも呼ばれています。
口の周りにある約10本の触手を器用に使い、海底の泥、堆積物を口に運ぶ姿は不気味で、蠢いているという表現がピッタリと当てはまります。
また、頭にある細いアンテナ状のものも、構造は管足と同じなのですが、その用途については、未だ詳しく分かっていません。
不気味生物ランキング~深海編~ 8位 サルパ

サルパは、全長20~30cm程のゼラチン質の体を持つ、生物学上ホヤの仲間に分類される、動物プランクトンです。
水を体内に取り込んで排出することにより、推進力を得て移動し、その動きは滑らかなのですが、どこか機械的にも見えます。
水深0~1570mの海域に生息しており、まるでガラス細工のように透き通った体は美しく見えるのですが、内臓が透けて見える様子は、不気味さも感じさせます。
通常は単体で生息しているのですが、時には何百匹もの個体が鎖のように連なり、群体を作ります。
その群体は数mにも達し、長く連結し海中を漂っている姿は、集合体恐怖症のかたにとっては、目を背けたくなるようなものでしょう。
また、有性生殖と無性生殖の両方を行い、無性生殖でクローンを作り出すところも、不気味な点の一つとなっています。

不気味生物ランキング~深海編~ 7位 ガラパゴス・バットフィッシュ

ガラパゴス・バットフィッシュは、南米エクアドルのガラパゴス諸島を主な生息地とする、アンコウ目アカグツ科の魚です。
体長は15~20cm程で、口紅を塗ったかのように、不自然に強調された真っ赤な唇を最大の特徴としており、「レッドリップ・バットフィッシュ」とも呼ばれています。
顔の造りが人間と同じ配置で、人面魚と形容されることもあります。
左右のめの間にある、天狗の鼻のような吻は、不気味さをさらに際立たせています。
この吻は、アンコウと同じ仲間ということで、疑似餌の名残なのでしょうが、現在では狩りに使用するでもなく、徐々に退化してしまった様子です。
また、魚なのに泳ぎが苦手で、ヒレを脚のように使い、器用に海底を歩く姿は、謎のクリーチャーさながらで異質に映ります。
不気味生物ランキング~深海編~ 6位 トガリムネエソ

トガリムネエソは、亜熱帯の海域の水深100~600mの中層に生息する、ムネエソ科の魚です。
全長5~8cm程度で、厚みは数ミリしかなく、非常に細い薄っぺらな体が特徴です。
体の大きさと比較し、非常に大きく上目がちなめを持っており、この大きな目が、暗闇でギョロッと光るさまは、不気味そのものです。
正面から見ると、薄い体と相まって、目だけが強調され、非常に恐ろしい姿に見えます。
口からはみ出るほど大きな鋭い牙を持っており、この鋭い牙が、外見上の不気味さをさらに強調することとなります。
また、体には発光器を備え、自分の存在を隠すカモフラージュや、獲物を引き寄せるために使用されるのですが、その光は幻想的でありながら不気味な印象も与えます。
不気味生物ランキング~深海編~ 6位 ミツクリザメ

ミツクリザメは、世界各地の水深300~1300mの深海に生息する、最大体長6メートルにも達する大型のサメ類です。
アゴが飛び出て、歯が剥き出しになった恐ろしく不気味な顔をしており、「悪魔のサメ」という異名を持っています。
魚類最速の秒速3.14秒という、猛烈な速さでアゴを突出させ、その突出距離も全長の9パーセントと、サメ類の中でも最大を誇ります。
獲物を捕える様は、エイリアン映画のワンシーンさながらで、不気味という表現を通り越して、直接的な恐怖をいだかせます。
また、大きく突出した扁平な吻も特徴的で、電気受容器のロレンチーニ器官を多数備えており、獲物が発する微弱電流をキャッチし、光の届かない深海での狩りを可能にしています。
この異様な形をした吻も、不気味さに拍車をかける一因となっています。
不気味生物ランキング~深海編~ 4位 ホウライエソ

ホウライエソは、温帯から熱帯海域の水深500~2500mの深海に生息する、ムネエソ科の魚です。
最大体長35cm程で、細長い体型をしており、口が閉じられない程に長く鋭く透明な牙を持っています。
鋭い牙で獲物に噛みつき、上方に跳ね上がる顎の力で獲物を捕えます。
自分の体と同じくらいの獲物を丸飲みに出来る特殊なアゴと、伸縮自在の胃も備えています。
その攻撃性と、見た目の恐ろしさから、「深海のギャング」と呼ばれ、狙った獲物は逃しません。
しかし、牙が長すぎて、獲物が刺さって抜けなくなり、そのまま飲み込めずに餓死したというような、滑稽なケースも報告されています。
不気味生物ランキング~深海編~ 番外編
ここで、ベスト3を前に、番外編として、美しく神秘的だと言われていますが、よく見ると不気味な生物を1種ご紹介しておきたいと思います。
不気味生物ランキング~深海編~ 番外編 リュウグウノツカイ

リュウグウノツカイは、世界中の熱帯や温帯の、水深100~1000mに生息する、世界最長の硬骨魚類です。
最大体長11m、体重273kgもの個体が確認されており、外敵に襲われた際に、細長い体の尾部の一部を、自切して逃げることもあります。
自切した部分は二度と生えてくることはありませんが、生きていくために必要な臓器は体の中央より前に集中しているため、不都合はありません。
まるで海底から地上へ登っていくように、体を立てて静かに泳ぐ姿は、とても幻想的で、泳ぐ姿を目撃されることは非常に稀であるため、幻の魚とも呼ばれています。
しかし、細長く、ヘビを連想させるようなくねった体、どこを見ているのか分からないような濁った虚ろな目など、見方を変えるととても不気味なものに見えてきます。
また、日本ではリュウグウノツカイが目撃されたり、打ち上げられると、地震や津波などの前触れであると、古くから言い伝えられているため、不吉な存在として見られることもあります。

不気味生物ランキング~深海編~ 3位 エウラギシカ・ギガンティア

エウラギシカ・ギガンティアは、南極の水深500~700mの海底に生息する、ウロコムシ科の生物です。
体長は2~3cm程度で、まるで金色のブラシのような、キラキラとした体毛がはえており、その外観から「ブラシ虫」と呼ばれることもあります。
頭部には目や鼻にあたるものはなく、顎や口の部分のみで、まるでエイリアンが口を開いているような形状をしており、人間が持つ根源的な恐怖心を揺さぶってきます。
通常、頭部は体の中に納まっており、餌を見つけると、亀のように頭部を出してきます。
外見上は、活発な肉食性であるように見えますが、実のところ、何を食べて生きているのかすら分かっていないのです。
金色のブラシのような毛を波立たせ泳ぐ姿は、見方によっては、優雅で美しいものにも見えます。
不気味生物ランキング~深海編~ 2位 ユメナマコ

ユメナマコは、太平洋や大西洋の水深300~6000mに生息する、深海性のナマコの一種です。
最大体長25cm程で、ピンク色をしたゼラチン質の体は、消化器官など内蔵が透けて見えるほどに透明で、この外観が、見る者を不気味に感じさせる最大の要因となります。
また、体の下部にある、多数の足のように見える触手で、海底をゆっくりと移動し、海底の堆積された泥(デトリタス)から有機物を摂取するさまも不気味な印象を与えます。
さらに、首がないニワトリが遊泳しているように見えることから、海外では「ヘッドレス・チキンモンスター」というニックネームがつけられるなど、ホラー要素も持ち合わせています。
外皮には無数の発光器を備え、敵に襲われた際に光り、一種の目くらましとして機能します。
この外皮は非常に脆弱で、少しの刺激でも剥げ落ち、外敵から攻撃を受けた際に脱落した外皮は、発光しながら漂い、脱落した部分は驚異的なスピードで再生を果たします。
見方によっては、美しく魅惑的でもある、不思議な生物と言えるでしょう。
不気味生物ランキング~深海編~ 1位 デメニギス

デメニギスは、北太平洋の水深400~800m付近に生息する、体長15cmほどの魚類です。
通常の魚の目が位置する場所にあるものは、鼻にあたる嗅覚器で、透明な頭の中にある、筒状の膨らんだ緑色の部分が目なのです。
普段、目は真上を向いており、正面や横などにも視点を変えることが可能です。
透明な頭は、視界を広く確保するためのもので、ゼリー状の液体で満たされています。
1939年に初めて発見されたのですが、透明な頭は水揚されるとすぐに壊れてしまうため、当初は目がとび出た鱚(キス)に似た魚だと思われていたため、「出目似鱚」と名付けられたのです。
その後、実際に生きている姿が、2004年に観察され、頭部を覆う透明なドームの存在が、初めて確認されたのです。
頭部が透明なだけでも不気味なのですが、正面から見ると、更に刺激が強めな容姿をしていることも分かります。

不気味生物ランキング~深海編~ まとめ
不気味生物ランキング~深海編~いかがだったでしょうか?
深海には非常に不気味で、不思議な生物がたくさんいることがわかりました。
まだまだ未発見の驚くべき生物たちが、多く潜んでいることは想像に難くありません。
この記事のランキングは、あくまで私個人の独断と偏見をもとに、順位付けしたものに過ぎませんこと。
ご了承の上、お楽しみ頂けましたら幸いです。
不気味生物ランキング~深海編~を動画で視聴する
今回の掲載記事「不気味生物ランキング~深海編~」の動画版を作成してみました。
より分かりやすく楽しめる内容に仕上がっておりますので是非お試し下さい。