カブトムシは、コガネムシ科の大型の甲虫で、全世界に約1300種類存在していると言われています。
オスは、メスやエサを奪い合うために、角と角を突き合わせて闘う習性を持ち、強くてカッコイイ昆虫として、子供達に絶大な人気を誇っています。
そこで今回は、世界中のカブトムシが1対1で闘った場合、最強の種類は何なのかランキング付けし、その習性や特徴と共にご紹介したいと思います。
では、早速見ていくことにしましょう。
世界最強カブトムシランキング 15位 パンカブト
パンカブトは、メキシコからペルー、アルゼンチンにかけて広く生息する、サイカブトの仲間です。
オスの最大体長は95mmにも及び、サイのような角を持っていることが、大きな特徴です。
カブトムシの中でも、非常に珍しく、メスにも頭角があることで知られています。
大型動物に遭遇するなど、危機に瀕すると、脚をお腹側にたたみこみ、「死んだふり」をする習性を持っています。
体格の割りには非力で、性格的にも戦闘を苦手としています。
世界最強カブトムシランキング 14位 ノコギリタテヅノカブト
ノコギリタテヅノカブトは、ベネズエラ、コロンビアなどの、南米北部の標高1500メートルを超える竹林にのみ生息しています。
最大体長100mmにも及び、タテヅノカブト属の中で最大を誇る種です。
オスは、非常に長く発達した前脚を持っており、それを最大の武器としています。
闘いの際には、頭角を使いつつ、前脚を振り回して相手を振り落とす、特殊な戦法を得意とします。
しかし、頭角は細く折れやすく、パワーも不足しているため、上位に食い込むことは難しいでしょう。
世界最強カブトムシランキング 13位 ヒルスシロカブト
ヒルスシロカブトは、メキシコ南部からグアテマラ、ホンジュラスにかけて生息する、シロカブト最大の種です。
現地でも個体数が少なく、貴重な種として知られています。
最大体長97mmにも及び、黄褐色の体色をしており、背中の模様や、腹部を中心にフサフサとした毛が生えているのも特徴です。
相手を押し出したり、素早く動くことを可能とする脚力や、角で挟む力など良いものを持っているのですが、闘争心は控え目で、おとなしい性格をしているため、なかなか実力を発揮できない部分もあるようです。
また、角はやや短めのため、ライバルたちに遅れをとる原因の一つとなっています。
世界最強カブトムシランキング 12位 ケンタウルスオオカブト
ケンタウルスオオカブトは、アフリカ中央部の熱帯雨林に生息する、アフリカでは最大、また、唯一の大型のカブトムシです。
最大体長91mmにも及び、頭角と胸角には同程度の長さの角を、それぞれに備えています。
ギリシャ神話に登場するケンタウルスの名を冠しており、真っ黒で光沢のある綺麗なボディが特徴です。
前出のカブトムシたちと比較し、パワーで勝るのですが、アフリカでは、同種同士でしか闘う機会がないため、闘いはあまり得意としていないようです。
また、現地では同じ甲虫類でも、世界一重い昆虫として名高い、ゴライアスオオハナムグリが、より大きな存在感を示しているようです。
ゴライアスオオハナムグリ
世界最強カブトムシランキング 11位 ゴホンツノカブト
ゴホンツノカブトは、インドのアッサム地方からインドシナ半島にかけて生息している、ゴホンツノカブト属最大の種です。
最大体長97mmにも及び、その名の通り、5本の角を持っていることを特徴としています。
5本もの角を持っている容姿とは裏腹に、性格はおとなしく、基本的に戦闘を行いません。
しかし、長い脚を持ち、樹木などにしがみつく力は強力なものを持っています。
主に、竹林の新芽を吸って生きているのですが、樹液や果実も好んでいます。
他のカブトムシとの競合を避けるために、樹液や果実にはあまり近寄らず、竹林に適応したと考えられています。
世界最強カブトムシランキング 10位 スマトラヒメカブト
スマトラヒメカブトは、インドネシアのスマトラ島に生息する、ヒメカブト属の15の亜種の中のひとつです。
最大体長87mmと、それ程大きくありませんが、ヒメカブトの中では最大を誇ります。
このランキングに登場する他種と比較すると小柄ですが、その割にパワーがあり、強い闘争心を持ち合わせています。
その特性から、タイヒメカブトという亜種は、タイで古くから行われている「メンクワン」と呼ばれる昆虫相撲に用いられるほどです。
翅と体を使い「ギィーギィー」と鳴くのもヒメカブトの特徴のひとつです。
世界最強カブトムシランキング 9位 カブトムシ
カブトムシは、日本全国に生息しており、日本の甲虫の中で、最大級の大きさを誇る種です。
「ヤマトカブト」と呼ばれることもありますが、台湾、朝鮮半島、中国、インドシナ半島にも分布しています。
最大体長92mmにも及び、今昔問わず、夏に、日本の多くの子供たちを魅了し続ける存在です。
体格の割に力が強く、素早い動きを可能とする脚力も持っています。
また、相手を投げ飛ばすための最適な角の形をしており、相手の腹の下に上手く入れ込み投げ飛ばす、高い戦闘技術を持っています。
あわせて、大きな相手にもひるむことなく挑む、闘争心も持ち合わせています。
しかし、体格差を埋めるには限界があり、この順位にとどまる結果となりました。
世界最強カブトムシランキング 8位 サタンオオカブト
サタンオオカブトは、南米ボリビアの標高1000m以上の高地の熱帯雨林に生息する、希少性の高いカブトムシです。
かつてはその希少性から、100万円もの高値で取引されていたこともありますが、現在も高値ではありますが、専門店で見かける機会も増えてきています。
最大体長115mmにも及び、体格に見合ったパワーを最大の武器としています。
しかし、体長の割りに角は短く、これから上位にかけて登場するライバル達に及ばない大きな原因となっています。
また、基本的には争いを好まない大人しい性格をしているため、瞬発力に欠ける部分もあります。
世界最強カブトムシランキング 7位 アクティオンゾウカブト
アクティオンゾウカブトは、南米のブラジル、ボリビア、コロンビアなどのアマゾン川流域に生息する、ゾウカブト属のカブトムシです。
体毛が生えないタイプのゾウカブトでは最大で、体長135mm、体重は約50gと超重量級です。
3年もの長い幼虫期の中で、体重200gにも達する幼虫も存在し、昆虫の中でも最重量級を誇ります。
脚力とパワーは非常に強く、カブトムシの中でも最上位クラスと言って良いでしょう。
しかし、角は短く上向きに反っているため、相手を投げ飛ばすことには適していません。
そのため、闘いの際には、重い体重と脚力を活かし、相手を押し出す戦法をとることになります。
性格は体の大きさに似合わず、穏やかな性格をしており、心優しき力持ちというイメージから脱却することが出来ません。
世界最強カブトムシランキング 6位 エレファスゾウカブト
エレファスゾウカブトは、メキシコを中心とした、中南米の低地の熱帯雨林に生息する、ゾウカブト属最大の種です。
最大体長144mmにも及び、体重は約50gにも達し、7位で登場したアクティオンゾウカブトと並び、世界最重量のカブトムシとして知られています。
金色のビロード状のフサフサとした美しい毛と、幅広のがっしりとしたボディを特徴としています。
体格の割りに角は小さく、相手をなげ飛ばすことは難しいのですが、木にしがみつく脚力は非常に強く、全カブトムシの中でも、No.1と言われているほどです。
大人しく争いを好まない性格なのですが、いざという時には勇敢に闘い、6位にふさわしい戦闘力を発揮します。
アクティオンゾウカブトよりも僅かに体長に勝る分、若干エレファスゾウカブトに分があるようです。
世界最強カブトムシランキング 5位 アトラスオオカブト
アトラスオオカブトは、フィリピン、インドネシアなどの、東南アジアの低地に生息しています。
ギリシア神話に登場する、巨人神アトラスがその名の由来となっており、最大体長110cmにも達します。
迫力満点の、3本の長い角を特徴とし、パワーも体格に見合った強力なものとなっています。
胸部と腹部の間は、鋭利で爪切りのような構造をしており、うっかり触ってしまうと、ケガを負わせられるので注意が必要です。
雌雄共に気性が荒く攻撃的で、オスは常に他者と争っている好戦的な性格をしています。
幼虫の時でさえも、指を近づけると噛み付いてくることもあり、その気性の荒さは筋金入りです。
生息域での個体数は多く、日本国内でも安価で流通しており、外国産のカブトムシの中で、最も身近な存在と言って良いでしょう。
世界最強カブトムシランキング 4位 モーレンカンプオオカブト
モーレンカンプオオカブトは、東南アジアのボルネオ島のキナバル山を中心とした、1000~2000m付近の高地にのみ生息しています。
生息地にちなみ「ボルネオオオカブト」と呼ばれることもあり、最大体長130mmを超える個体も報告されています。
本種はアトラスオオカブト属に分類されており、5位で登場したアトラスオオカブト同様の、3本の長い角を持っています。
アトラスオオカブトとの大きな違いは、身体の横幅が狭く、体高が高いことがあげられ、見るだけですぐに区別を付けることができます。
気性はアトラスオオカブトと同様に闘争心が強く、体高の高さを活かし、持ちあげて投げる攻撃を得意としています。
同程度の体格同士の場合は、アトラスオオカブトと良い勝負になるのですが、種全体の体格差を考慮すると、モーレンカンプオオカブトに軍配が上がるようです。
世界最強カブトムシランキング 3位 ネプチューンオオカブト
ネプチューンオオカブトは、コロンビア、エクアドル、ペルー北部のアンデス山脈の、少し標高の高い熱帯雨林に生息しています。
ローマ神話に登場する、海神ネプチューンがその名の由来となっており、最大体長157mmにも達し、カブトムシの中では2番目の大きさを誇っています。
頭部から伸びた頭角は、世界最長を誇っており、胸部にも頭角にひけをとらない胸角を持っています。
相手を掴んで投げ飛ばすのではなく、長い頭角を活かし、相手を突き上げる闘いを得意とし、体格に見合った強いパワーも持ち合わせています。
上位のライバルたちと比較し、脚が短いため、しがみつく脚力に若干劣り、争いを好まない大人しい性格をしているため、これから登場する上位の2種には敵わないようです。
世界最強カブトムシランキング 2位 コーカサスオオカブト
コーカサスオオカブトは、インドネシアのジャワ島やスマトラ島、マレーシアに生息する、アトラスオオカブト属の中で最大の種です。
5位で登場したアトラスオオカブトの、上位互換種と言える存在で、最大体長138mmにも及び、アジアの中では敵なし、最大・最強を誇っています。
頭と胸に生えた3本の大きな角を武器とし、さらには長く強靭な脚を振り回し、相手を威嚇・攻撃します。
5位のアトラスオカブト同様、胸部と腹部の間は、鋭利で爪切りのような構造をしており、挟まれた場合の危険さは、身体が大きな分一段と増しています。
カブトムシの中でも、闘争心の強さは随一で、幼虫の頃から攻撃的で、触るとすぐに噛みついてきます。
また、相手を負かすに飽き足らず、死した相手をバラバラにしてしまうなど、常軌を逸した攻撃性は、猟奇的でもあります。
パワーも非常に強力で、この後1位で登場する、あのカブトムシと同等と言われています。
阿修羅のような闘争心を活かし、押し切ることが出来れば、1位のあのカブトムシを負かす場面があっても、不思議ではありません。
世界最強カブトムシランキング 1位 ヘラクレスオオカブト
ヘラクレスオオカブトは、中央アメリカから南アメリカの熱帯の雲霧林に生息する、世界最大のカブトムシです。
低地にも生息していますが、大型となる個体は、標高1000m以上に生息するものに限られ 、最大で体長180mmにも及びます。
その名は、ギリシア神話の英雄ヘラクレスにちなんでおり、パワーは破格で、頭と胸から生えた大きく長い角で、相手をはさみ投げ飛ばしてしまいます。
まさに、カブトムシ界の横綱と形容するに相応しいでしょう。
基本的には、大人しい性格をしていますが、刺激を与えられたり、身の危険を感じると、2位で登場した、コーカサスオオカブトにも負けない程の闘争心を発揮します。
特に日本では、子供たちやコレクターの間でも絶大の人気を誇り、強さ・人気共に最強のカブトムシと言って良いでしょう。
世界最強カブトムシランキング まとめ
世界最強カブトムシランキング、いかがだったでしょうか?
虫好きの子供から大人まで、幅広い層から支持を得ているカブトムシ。
このランキングを作成するにあたり、その人気の秘密が少しだけ分かったような気がします。
余談ですが、私たちが子供の頃に憧れた海外産のカブトムシ、今では簡単に買う事が可能になりました。
夢のような世界になったものです。
世界最強カブトムシランキングを動画で視聴する
今回の記事「世界最強カブトムシランキング」の動画版を作成してみました。
楽しく気軽に鑑賞下さい・