恐竜は、この地球上に2億3000万年前に誕生し、6550万年前に絶滅したと言われています。
1億6000年もの間、地球の主として栄華を極めた恐竜は、化石などから存在が確認されているものだけで約1000種にも及びます。
その中で最強の恐竜は何なのか、興味はありませんか?
そこで今回は、ジュラ紀、白亜紀などという時代背景を無視し、且つ、1対1で陸上で戦った場合、最強の恐竜は何なだったのかランキング形式で見ていきたいと思います。
最強恐竜ランキング 7位 シアッツ
シアッツは、体長11メートル、体重5トンに及ぶ、北アメリカに生息していた肉食恐竜です。
今から9800万年前の白亜紀後期初期には、生息エリア最強の恐竜として君臨していたとされます。
頭部は大きいのですが、横幅は狭く、先の尖ったすっきりとした形状をしており、歯は薄く鋭いナイフ状で殺傷力に優れています。
他種より比較的長い、大きな前肢には指が3本付いており、鋭い鉤爪も持っていました。
「シアッツ」という名前の由来は、ユタ州の先住民ユト族の古い伝説に登場する、人を食べる怪物の名前に由来しており、高い捕食能力を持つこの恐竜の強さを想像させるのに十分です。
最強恐竜ランキング 6位 アロサウルス
アロサウルスは、体長12メートル、体重は4トンに及ぶ、北アメリカやヨーロッパなど広域に生息していた大型の肉食恐竜です。
1億5000万年前のジュラ紀後期には、食物連鎖の頂点に君臨していた最強の恐竜として知られています。
頭骨は他の肉食恐竜と比べ小さかったことから、咬合力はそれほど強くないと推測されますが、体重が軽くスリムな体型をしていたため、時速60kmで走ることができたとされます。
俊敏性を活かした狩りを行うアロサウルスは、他の恐竜たちにとって恐怖の的だったに違いありません。
長く大きな前肢や、20センチもの鋭い鉤爪が付いた3本の指を使い、容易に獲物を抑え込むことができたことでしょう。
最強恐竜ランキング 5位 アクロカントサウルス
アクロカントサウルスは、体長13メートル、体重6トンにも及ぶ、北アメリカに生息していた大型の肉食恐竜です。
1億4000万年前の、白亜紀前期頃を代表する恐竜であり、当時の食物連鎖の頂点に君臨していました。
長く伸びた尾びれに短い前肢が特徴で、丈夫で鋭い鉤爪を武器としていました。
サメと同様に、何度も生え変わる鋭い歯を持っていましたが、薄く折れやすい歯であったとされます。
また、他の大型の肉食恐竜と比較し、動きも機敏で、時速40kmで走ることもできたため、その戦闘力の高さに、疑う余地はありません。
最強恐竜ランキング 4位 カルカロドントサウルス
カルカロドントサウルスは、体長14メートル、体重14トンにも達したとされる、最大級の大きさを誇る肉食恐竜です。
今から1億年前の、白亜紀前期から白亜紀後期にかけて、モンゴルや北アフリカエリアに生息していました。
「カルカロドン」という名前はホホジロザメを意味し、ホホジロザメのような、先端が鋭い三角形の歯を備え、生きた獲物の肉を易々と切り裂いていたのでしょう。
また、走る速度は時速30km程度だったと推測されており、この体格にしては十分に速いと言えるのではないでしょうか。
余談ですが、カルカロドントサウルスの歯の化石は、ネット通販やオークションで比較的容易に手に入れる事ができるようです。
お値段が非常に気になります。
興味がある方は、購入を検討してみてはいかがでしょうか。
最強恐竜ランキング 番外編
ここでベスト3を前に、番外編として、特殊な3種の恐竜をご紹介させて頂きたいと思います。
最強恐竜ランキング 番外編① モササウルス
モササウルスは、体長20メートル、体重40トンにも及んだとされ、現生のクジラにも引けをとらないほど巨大で、海を棲み処としていたました。
今より7000万年前の白亜紀後期に生息しており、正確な生物学的分類では恐竜ではなく、海棲爬虫類というカテゴリーに入ります。
ヨーロッパや北アメリカなどで化石が見つかっていますが、生息範囲は広かったと見られ、日本近海にも生息していた可能性があるようです。
四肢はサメのような三日月型のヒレ状をしており、ワニに近い外見をしていたと推測されています。
顎には巨大な円錐形の鋭い歯が多数生えており、アンモナイトやウミガメなど固い殻や甲羅を持つものを、バリバリとかみ砕いて捕食していたようです。
当時の海では敵うものはなく、絶対王者として君臨していました。
生物誕生から現代までを通して見ても、海洋生物の中ではNO.1の強さと言っても良いでしょう。
最強恐竜ランキング 番外編② アルゼンチノサウルス
アルゼンチノサウルスは、体長35メートル、体重90トンあったと推定され、地球史上最大の陸棲生物だったと言われています。
その名の通り、約9500万年前の白亜紀前期から後期頃に、南米のアルゼンチンに生息していた草食恐竜です。
現生の陸上動物も、ゾウやキリンなどの草食動物の方が体が大きく、恐竜もその例外ではないようです。
未だ一割ほどの骨格しか発掘されていないのですが、発掘された1個の脊椎骨だけで、長さが130センチメートル、脛骨は155センチメートルもあり、逆算した結果、その巨大な姿が浮かび上がりました。
肉食恐竜にとっては発見しやすい恐竜であったと思われるのですが、その巨大さ故に、大型で凶暴な肉食恐竜でさえも、簡単には手が出せなかったことでしょう。
歩くだけで地響きを立てたと言われる巨大なこの恐竜が本気を出したら、後ほど1位で登場するあの恐竜でさえも、負けるケースも考えられるでしょう。
最強恐竜ランキング 番外編③ 翼竜
翼竜とは、2億年以上前の三畳紀に、恐竜とは別の進化を遂げ、空を飛ぶようになったグループのことを指し、正確には恐竜ではありません。
翼竜の中で一番人気があり、知名度も高いのが、約8000万年前の白亜紀後期に北アメリカ大陸に生息していた、プテラノドンです。
翼開長は最大9メートル、それに対して体重は20kg程度と非常に軽い体をしていました。
「プテラノドン」とは「翼はあるが歯はない」と言う意味を持っており、実際に歯は無く、くちばしのような大きな顎を持っていました。
大きな顎を、水面に浸し、水面にいる魚を捕食していたと言われています。
翼竜、プテラノドンと言えば強そうなイメージがあるのですが、他の翼竜を含めて「強くはない」というのが正解でしょう。
しかし、空中を悠々と飛び回れるので、肉食恐竜に捕食されるリスクはゼロに近く、ある意味では無敵だったと言えるかも知れません。
最強恐竜ランキング 3位 ギガノトサウルス
ギガノトサウルスは、体長13メートル、体重7トンにも及び、肉食恐竜の中で2番目の大きさを誇ります。
今から約9800万年前の、白亜紀後期初期に南アメリカ大陸に生息していました。
横幅も広く、筋肉質で非常に重厚な体型で、鼻から目の上にかけての骨が凸凹としており、見るからに強そうな雰囲気を醸し出しています。
強力な顎を持っているのですが、顔の長さが1.7メートルと、ライバルと比較して長いため、咬合力はそれほど強くなかったとされます。
しかし、それを補って余りあるほどに鋭利な刃物のような歯を使用し、ターゲットの肉を、易々と切り裂き、出血を強いていたようです。
また、時速40kmで走ることが可能な脚力も持っており、相手に突進し、凸凹とした頭を使った頭突き攻撃も得意としていました。
さらに、ギガノサウルスは、複数の個体の化石が、まとまって発掘されたことから、集団での狩りをしていたとも推測されています。
単体でも恐ろしく強いこの恐竜が、集団で襲いかかってくるなんて、ターゲットにされるの恐竜にとっては、災厄以外のなにものでもありません。
最強恐竜ランキング 2位 スピノサウルス
スピノサウルスは、体長17メートル、体重7トンにも及び、肉食恐竜史上NO.1の大きさを誇ります。
今から約1億年前の、白亜紀前期から後期にかけて、北アフリカ北部に生息していたとされています。
ワニのような2メートル近くの大きな頭と、非常に細かい鋭い歯、背中の帆、水かきを持っているのが特徴です。
その特徴から、水辺に住み、魚やサメなどを主食にしていたと考えられています。
さらに、長い前肢には湾曲した大きな爪も備えており、陸上での戦闘能力の高さも伺い知ることが出来ます。
戦場が水辺や浅瀬などであれば、このあと登場する、1位のあの恐竜も歯が立たないかも知れません。
しかし、近年の研究報告では、完全に水中で生活していた可能性も示唆されており、それが事実であれば、このランキングの順位も変わってしまうことになるでしょう。
その場合は、番外編でご紹介したモササウルスと、海中で最強なのはどちらか、そんな議論が盛り上がりそうです。
最強恐竜ランキング 1位 ティラノサウルス
ティラノサウルスは、体長13メートル、体長9トンにも及ぶ、北アメリカ大陸に生息していた「暴君」という名を冠する、史上最強の肉食恐竜です。
今からおおよそ6600万年前、白亜紀末期、つまり、巨大隕石により絶滅する寸前の恐竜黄金時代において、食物連鎖の頂点に君臨していました。
巨大な体格と強靭な顎、鋭い歯を武器に、自分よりも大きな草食恐竜や、頑丈な装甲を持つアンキロサウルスなどに襲いかかり、骨ごと噛み砕いていたようです。
その咬合力は、現在の地球上で一番と言われている、ワニの10倍もの力があったと推測されています。
さらに、多くの肉食恐竜の目が顔の側面にある中、ティラノサウルスの目は、前方の見やすい位置に配置されており、人間と同様に立体視が可能で、奥行きや距離を正確に判断できたとも言われています。
また、強靭な筋肉を持っており、肉食恐竜史上3番目に大きな体でありながら、敏捷性にも優れ、時速45~50kmで走ることもできたとされますので、全く死角は見当たりません。
そんなティラノサウルスですが、最新の研究によると、狩りをせずに死体の肉ばかり食べていたという説、羽毛が生えていたのではないかという説など、これまでの学説とは異なる意見が浮上しているのも、興味深いところです。
真実はどうであれ、ティラノサウルスが長い恐竜時代の最後を飾るに相応しい、恐竜界の大スターであることに、異論を挟む余地はないでしょう。
最強恐竜ランキング まとめ
世界最強恐竜ランキング、いかがだったでしょうか?
1位でご紹介したティラノサウルスだけをとってみても、通説を覆すような、研究結果や報告が、まだまだ出てきているのが現状で、本当の姿や、生態は未知と言って良いレベルです。
乱暴な言い方をしてしまいますと、実際に誰も見たことがなく、推測や一部のデータのみで言いたい放題という訳なのですから。
それにも関わらず、恐竜の最強ランキングを決めるということは、ロマンはありますが、無謀な行為だったのかも知れませんね。
最強恐竜ランキングを動画で視聴する
この「最強恐竜ランキング」をより楽しく見て頂ける動画Verを作成してみました。
YouTubeへアップしていますので、こちらも見て評価頂けましたら幸いです。