これまで、地球上では、数えきれないほどに多種多様な生物が、誕生と絶滅を繰り返してきました。
想像を絶するほどに巨大で、パワフルな動物たちが存在し、地球上を我が物顔で闊歩していたことでしょう。
そこで今回は、絶滅してしまった陸上動物の中で最強は何なのか、ランキング形式で予想してみたいと思います。
尚、このランキングは、下記へ表記の5つのルールに沿って順位付けしております。
5つの選定ルール
1、群れではなく1対1での戦いを前提
2、恐竜絶滅後の6600万年前から現代まで(新生代)に誕生し絶滅した動物
3、同じ科の動物は上位一種のみの選定
4、ゾウ目(長鼻類)は上位一種のみの選定
5、基本生息域が陸上、もしくは陸上でも問題なく活動し得る動物
では、早速見ていくことにしましょう。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 15位 ギガンテウスオオツノジカ
ギガンテウスオオツノジカは、今から約200万年~7,700年前に、ユーラシア大陸北部に生息していた、史上最大のシカです。
最大体長3.1m、体重700kgにも及び、その名の通り、長さ3.5メートル、重さ45kgもの巨大な角を持っていました。
巨大な角を支えるための、たくましい首の筋骨は強力で、角に引っ掛けて敵を投げ飛ばします。
4本の足もたくましく、角を突きつける際の踏ん張る力、走力も優れていたとされます。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 14位 メガラニア
メガラニアは、約4万年前に、オーストラリア大陸に生息していた、史上最大のトカゲです。
体長7m、体重600kgもの巨体の持ち主で、長く太い尻尾を振り回し、敵を叩きのめします。
現生最大のトカゲである、コモドオオトカゲに近い容姿をしていましたが、体長は2倍、体重は6倍以上にものぼり、筋肉質でがっしりとした体格をしていたとされます。
また、コモドオオトカゲと同様に、毒を持っており、鋭い牙で噛みつき、血液の凝固を妨げる毒を流し込むことで、獲物に失血を強いていました。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 13位 ディプロトドン
ディプロトドンは、約160万年~4万6000年前に、オーストラリア大陸に生息していた、史上最大級の有袋類です。
体長3.3m、体重2.8tと巨大で、「ウォンバットとクマをかけ合わせ、サイの大きさにしたような動物」だと形容されています。
牙状に発達した鋭くとがった切歯と、鉤爪を武器とし、大きな身体がもたらす強大なパワーにより、一撃必殺の威力を発揮していました。
しかし、ベタ足で歩行していたため、速く走ることは難しく、機動力の面では見劣りしてしまいます。
1万年前頃まで生息していましたが、ちょうど氷河期が終わり、人間(ホモ・サピエンス)がオーストラリアへ移り住んだ時期と重なるため、人類により狩猟の対象とされたことが原因で絶滅したという説もあります。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 12位 スミロドン
スミロドンは、約250万年~1万年前に、南北アメリカ大陸に生息していた、史上最強のネコ科の動物です。
体長2.8m、体重400kgにも及び、現生のネコ科最強と目されている、アムールトラよりも一回り大きかったようです。
いわゆる「サーベルタイガー」の仲間で、その中でも最大最強を誇り、30cmにも及ぶ、研ぎ澄まされた刃物のような牙を持っていました。
その牙を、首と前足の発達した筋肉を用いて、獲物の喉元深くに突き立てます。
しかし、この長い牙の強度は意外と低く、折れやすかったこと、長く発達した前足に比べ、後足が短いため、敏捷性に劣るなどの弱点もありました。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 11位 ドエディクルス
ドエディクルスは、200万年~7,000年前に、南アメリカ大陸に生息していた、巨大なアルマジロを彷彿とさせる動物です。
体長4m、体重1.5tにも及び、背面から長い尻尾まで、骨質の甲羅に覆われており、鉄壁の防御力を誇っていました。
また、棒状の尻尾の先端には、棘付きの骨塊を備えており、これを振り回し敵を打ちのめします。
しかし、パワー負けし、ひっくり返されると、柔らかな腹部が剥き出しになるため、為す術がなく一方的にやられてしまうことでしょう。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 10位 エンボロテリウム
エンボロテリウムは、約4,000万年~3,500万年前にユーラシア大陸の東部、現在のモンゴル辺りに生息していました。
体長4.3m、体重2tにも及び、70cmもの長さを持つ、板状に広がったヘラのような角を武器としていました。
エンボロテリウムという名前には、「大槌を持つ獣」という意味があり、まさに「名は体を表す」とはこのことです。
強力なパワーをもって繰り出される角は、大槌さながらで、敵の骨をも砕く威力を持っていたことでしょう。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 9位 アンドリューサルクス
アンドリューサルクスは、約4,500万年~3,600万年前に、ユーラシア大陸の東部、現在のモンゴル辺りに生息していた、大型の肉食哺乳類です。
体長3.8m、体重450kgに及び、長さ83cm、最大幅56cmもの巨大な頭部を持ち、陸生の肉食哺乳類では最大級のアゴを持っていました。
その発達したアゴには、太い切歯や犬歯、頑丈な臼歯がズラリと並び、陸上のワニとも形容出来そうです。
カメの甲羅や、骨など硬いものを、バリバリと噛み砕く咬合力で、生息エリアと年代が重なっていた、10位のエンボロテリウムを捕食していたとされます。
しかし、身体の構造上の理由から、さほど高い敏捷性は持たず、脳も小さかったことから、狩りなどを器用にこなす能力はなかったようです。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 8位 アルクトテリウム
アルクトテリウムは、約200万年~50万年前に、南北アメリカ大陸に生息していた、ショートフェイスベアとも呼ばれる史上最大のクマです。
体長4.5メートル、体重1.6tもの驚くべき巨体の持ち主で、現生最大のクマ「ホッキョクグマ」の2倍の大きさと言えば分かりやすいでしょう。
丸太のように太い腕で、獲物を殴り、張り倒す様は、まさに怪獣そのものです。
張り倒した獲物を、6cmもの長さを持つ鋭利な歯で噛みつきとどめをさします。
戦闘能力の高さに加え、底知れない体力、生き延びるための知恵を持つなど、非常に高い生存能力を有していました。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 7位 メガテリウム
メガテリウムは、約164万年~1万年前に、南アメリカ大陸に生息していた、巨大なナマケモノです。
ナマケモノというと弱そうなイメージがありますが、このメガテリウムは、体長8m、体重3tにも及び、とにかく巨大でした。
巨体から湧き出る強大なパワーと、鋭い鉤爪を武器とし、当時の南米最大の陸生動物だったメガテリウムには、外敵と呼べるモノは存在しませんでした。
しかし、生息エリアと年代が重なっていた、12位のスミロドンに、幼獣が捕食されてしまう場面はあったようです。
これほど大きくて強かったメガテリウムですが、南アメリカ大陸に進出してきた人類(ホモ・サピエンス)と遭遇し、狩猟の対象にされ、絶滅したとも言われています。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 6位 ゴルゴプスカバ
ゴルゴプスカバは、約258万年~1万年前に、アフリカ大陸の東部に生息していたカバです。
体長5メートル、体重4トンと、現生のカバをそのまま1.3倍に拡大したような姿をしており、縄張り意識が高く、獰猛な性質も同様でした。
現生のカバより眼窩の位置が高く、水中で潜望鏡的な役割を果たし、水中への適応力も高かったようです。
縄張りに立ち入る者には容赦がなく、巨体を揺らしながら突進し、付き飛ばし、長く発達した犬歯を突き立て、相手の皮膚を易々と突き破ってしまいます。
この巨体が怒り狂って暴れる姿は、悪夢そのものと言って良いでしょう。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 5位 エラスモテリウム
エラスモテリウムは、約258万年~1万1700万年前に、ユーラシア大陸の広範囲に渡り生息していたサイの一種です。
体長5メートル、体重4.5tにも達し、現生最大のサイ、シロサイの1.3倍もの大きさを誇っていました。
現生のサイと違い、鼻先からではなく、額から伸びた角は2メートルにも及び、ユニコーンのモデルとなったとも言われています。
また、現生のサイに比べ、足が長く、ウマ並みのスピードで走ることも可能でした。
トップスピードに乗ったエラスモテリウムが、角を突き立て突進してきたら、大型の肉食獣でさえも為す術なく、体を貫かれてしまうことでしょう。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 4位 ティタノボア
ティタノボアは、約6,000万年~5,800万年前に、南アメリカ大陸の熱帯雨林に生息していた史上最大のヘビです。
今回ランクインしている動物の中で、一番古い時代を生きており、現在よりも温暖だった気候が、この巨大なヘビの誕生を可能としました。
そのサイズは、全長15メートル、体重1.1トン、胴体の直径は1メートルを超えていたとされ、現生最大のヘビ、オオアナコンダの2倍以上の大きさを誇っていました。
オオアナコンダが、ブタや人を丸呑みするとすれば、ティタノボアにとって、ウシやウマくらいは、朝飯前と言ったところでしょう。
実際に、体長5メートルほどのワニを捕食していたとの研究結果も報告されています。
また、太い胴体は、しなやかで力強い筋肉の束で出来ており、これに巻き付かれ、締め上げられた獲物には、逃れる術はありません。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 番外編
ここで、ベスト3を前に、番外編として、我らと同じ霊長類の中で、史上最大を誇ったこの種を、ご紹介しておきたいと思います。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 番外編 ギガントピテクス
ギガントピテクスは、約200万年~30万年前に、アジアの中国南部を中心とした地域に生息していました。
身長3m、体重540kgと、現生最大の霊長類、ローランドゴリラの約2倍という驚異的な巨体を誇り、その大きさからみても、ゴリラを大きく凌ぐ、とてつもない怪力を発揮したに違いありません。
その生態は、オランウータンに近かったとされており、基本的には穏やかで優しい性格をしていました。
また、他の類人猿と同様に、知能も高く、簡単な道具を使用することが出来たようです。
この動画は、ベスト15までの順位付けとなっていますが、16位まで順位をつけるとすれば、このギガントピテクスがランクインしたことでしょう。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 3位 パラケラテリウム
パラケラテリウムは、約3,600万年~2,400万年前に、ユーラシア大陸の広範囲に生息していた、史上最大級の陸生哺乳類です。
体長7.4メートル、体重は20トンにも及び、肩高は5メートル、長さ約2メートルの首、さらにその先には1メートルもの大きな頭がついていました。
オスの頭は、メスに比較し分厚く、縄張り争いの際、頭をぶつけ合い、力比べを行っていたと考えられています。
キリンを見下ろすほどに巨大で、超重量級のボディから繰り出される、強力な頭突きや蹴りは、大抵の動物を軽く吹き飛ばす威力があったことでしょう。
また、すらりと伸びた丈夫で長い足は、巨体に似合わず、高速で走ることを可能としていました。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 2位 ステップマンモス
ステップマンモスは、約60万年~30万年前に、ヨーロッパやアジアに生息していた、ゾウ類最大にして史上最大の陸生哺乳類です。
その中でも、ステップマンモスの一種とされる、中国東北部に生息していた、松花江マンモスは最大でした。
その体長は、牙を除いて5.2メートル、体重20t、体高4.5メートルにも及びます。
皮膚は分厚く頑丈で、巨体から湧き出るパワーにまかせた蹴りや体当たりは、想像を絶する威力を持っていたことでしょう。
また、体重の乗った踏みつけ攻撃は、体高の低い相手に有効で、絶対にもらいたくない攻撃です。
反対に、体高が高い相手には、長さ5m、直径60cmもの牙を突き立て、突進し串刺しにするという、非常に恐ろしい攻撃方法も持っていました。
弱点が少なく、最強のパワーを持つこのステップマンモスを、2位に留めるのですから、これからご紹介する1位の動物の強さが伺い知れます。
本物のマンモスの牙で作られたアクセサリー、実際に買えるのですね。。。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ 1位 プルスサウルス
プルスサウルスは、約1000万年前の、南アメリカ大陸に生息していた、新生代最大のワニです。
新生代以前に生息していた、デイノスクスやサルコスクスと並び、最大級のワニ類と称されています。
体長12.5メートル、体重8.4トンにも及び、現生最大のワニ、イリエワニの3倍もの大きさを誇っていました。
頭部は1.5メートルもの長さがあり、口の幅も異常に広く、大きな口でしっかりと獲物を捉え、水中に引きずり込んでしまうのです。
ティラノサウルスをも上回る咬合力を持っていたとされ、ズラリと並んだ長さ10cmの鋭利な歯が、獲物を切り刻みます。
獲物をくわえたまま体を回転させ、肉を食いちぎる、ワニ特有の必殺技「デスロール」。
それをこの超巨大なワニが繰り出すのですから、くらった相手は、万が一にも生きて帰ることは不可能でしょう。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~ まとめ
絶滅動物最強ランキング~陸上編~、いかがだったでしょうか?
このランキングに登場し、その時代の食物連鎖の頂点に立つほどの生物でさえも、絶滅の憂き目から逃れられたものはありません。
私たち人類、ホモ・サピエンスだけが例外となり得るのか、非常に興味と疑問があるところです。
尚、このランキングは、あくまで私個人の独断と偏見をもとに、敢えて順位付けしたものに過ぎません。
実際に誰も見たことがなく、科学的にも未だ分かってない事の方が多い分野です。
あくまでエンターテイメントの範疇として捉えて頂けましたら幸いです。
絶滅動物最強ランキング~陸上編~を動画で視聴する
今回の掲載記事「絶滅動物最強ランキング~陸上編~」の動画版を作成しました。
記事だけでは伝わりにくい絶滅動物のサイズ感や動きなどをよりご理解頂けると思います。