皆さんは海洋動物の中で、最強なのは何の動物だと思いますか？
私は、鋭い牙を持ったサメや、大型のクジラが真っ先に頭に浮かびました。
実際に、サメやクジラは、どれくらい強いのか、ほかに強い生物はいないのか、興味があるところです。
そこで今回は、１対１の戦いを前提とした、世界最強の海洋動物・生物をランキング形式でご紹介していきたいと思います。
最強動物ランキング～海洋編～ 10位 セイウチ
セイウチは、全長2.5～3.6メートル、体重800～1700kgにも及ぶ大型の動物です。
上顎の犬歯が発達し、1メートルにも達する大きな2本の牙は、まるでゾウのようです。
セイウチの牙は、生涯を通じて伸び続け、オス同士との闘い、捕食者を撃退するための武器、海底で獲物を掘り起こす道具として使用されます。
更に、陸に上がる際に、ピッケルのように氷に突き刺し、体を引き上げる為にも用いられます。
剛腕で鳴らしているホッキョクグマと同じ生息域でありながら、あまり襲われていないという事実は、セイウチの戦闘力の高さを示す何よりの証拠でしょう。
最強動物ランキング～海洋編～ 9位 ヒョウアザラシ
ヒョウアザラシは、全長2.8～4メートル、体重は300～500ｋｇもあり、セイウチをも超える巨体の持ち主です。
アザラシという名が付いているので、可愛らしイメージを持たれがちですが、気性は荒くとても獰猛です。
ヒョウアザラシの持つ強力な武器は、大きく深く裂けた口、強靭なあご、そして、長く鋭い歯です。
他のアザラシや、ペンギン、オットセイなど大きな獲物を、大きな口と鋭い牙で噛み付き、海中に引きずり込んで激しく振り回し、噛みちぎって食べてしまいます。
セイウチと良い勝負をしそうですが、海の中での戦いを想定すると、機動力の高さからヒョウアザラシに軍配が上がります。
最強動物ランキング～海洋編～ 8位 メカジキ
カジキ類の中でも最大級で、最も凶暴と言われるメカジキは、全長3.5～4.5メートル、体重300～500kｇにも及びます。
性格は獰猛そのもので、船舶や大型魚、クジラなど自分より大きなものにも突進して行きます。
しかもその突進スピードは、時速100キロにもなると言われています。
100ｋｍものスピードで、長く鋭い角を、急所へクリティカルヒットすれば、ライバル達もひとたまりもないことでしょう。
メカジキの英名、「Swordfish」は、角が両刃の剣に似ていることに由来しており、学名の「グラディウス」も、古代ローマで用いられた、両刃の剣グラディウスに因んでいます。
最強動物ランキング～海洋編～ 7位 イリエワニ
イリエワニは、全長5～8.5メートル、体重500～1000kgにも及びます。
爬虫類最大の巨体は、もはや恐竜と言っても良いかもしれません。
別記事でご紹介した、陸上の最強動物ランキングでも、10位にランクインしていたワニですが、このイリエワニは海も泳ぐことが出来ます。
名前の「イリエ」が示すように、海岸の入江や汽水域に生息しており、海にも頻繁に出入りし、海流を利用して100km以上もの距離を移動します。
また、１時間ほどの潜水も可能だと言われています。
更に、イリエワニの噛む力は、現存する生物の中では最強で、あのティラノサウルスにも匹敵するという研究報告もあるほどです。
深い水中に引きずり込まれると弱いのですが、浅い水辺であれば最強かも知れません。
最強動物ランキング～海洋編～ 6位 イタチザメ
イタチザメは、全長3～8メートル、体重400～600kgに達し、ホオジロザメに次ぐ大きさを誇るサメです。
大きな体も脅威的なのですが、イタチザメの本当の恐さは、強烈な攻撃性にあります。
本来サメという種は、敢えて人を襲う性質はないのですが、このイタチザメに限っては、興味本位で人を襲うことがある危険なサメです。
獰猛さと、体の模様から「タイガーシャーク」という異名をもっており、手当たり次第に何でも捕食してしまいます。
これまでに、人やウミガメ、アザラシ、イルカ、ウシ、馬、犬など、水陸問わず、様々な生き物が胃袋の中から出てきたとの報告があるほどで、その恐ろしさは本物です。
最強動物ランキング～海洋編～ ５位 ダイオウホウズキイカ
ダイオウホウズキイカは、全長10～18メートル、体重は150～1000kgにも及び、普通のダイオウイカ以上に大きな種類で、世界最大の無脊椎動物としても知られています。
触腕には、5cmもの大きさの回転式の鉤爪を持っており、獲物を捕らえたり、天敵と言われているマッコウクジラと戦う際にも用いられます。
大きな触腕で掴まれ、深い海へ引きずり込まれる、そんな想像をするだけで身震いがとまりません。
体重500kgの個体は、5kgの魚一匹摂取するだけで、約200日の間生きながらえることが可能という、興味深い研究報告も上がっています。
深海に住むために、サンプルがほとんどなく、まだまだ謎の多い生物です。
北欧で伝説となっていた船を襲う海の怪物「クラーケン」ですが、実は、このダイオウホウズキイカだったのではないかとも言われています。
最強動物ランキング～海洋編～ 4位 ホオジロザメ
ホオジロザメは、全長4～6メートル、体重700～2200kgにも及び、世界中の温帯域の海に生息しています。
最大の武器である三角形をした鋭い歯は、ノコギリ状のギザギザになっており、1本約7cmもの大きさを持っています。
600～650kgにも達する驚異的な咬合力（噛む力）をもっており、獲物の肉を易々と食いちぎってしまいます。
また、ホオジロザメは、嗅覚に優れ、僅かな血液の匂いを敏感にキャッチし、広い海の中で確実に獲物を仕留めることが可能です。
ちなみに、ホオジロザメは、映画「ジョーズ」のモデルとなったサメで、「白い死神」という異名も持っています。
いかにも狂暴そうな目と鋭い歯などから来る見た目の恐ろしさと攻撃力は、海洋生物でNo.1かも知れません。
最強動物ランキング～海洋編～ 番外編 キロネックス
ここでベスト３を前に、番外編として、「キロネックス」というクラゲをご紹介しておきたいと思います。
キロネックスは、ギリシャ語で「殺人者の手」という意味を持つ、世界最大級のクラゲです。
全長25～60cm、触手の長さは4.5メートルにも及びます。
触手を合計60本も持っており、そこには5000個もの毒針が付いています。
その毒は、様々な生物の中でもトップクラスの強い毒素を持っており、年間約100人もの人が餌食となっています。
刺されると、激しい痛みを生じ、数分で呼吸困難や心停止などの症状が現れ、死に至ってしまいます。
そんなキロネックスの毒も、何故かウミガメにだけは効かず、キロネックスを簡単に捕食してしまいます。
しかし、残念ながらウミガメ自体の個体数が少なく、キロネックスにとって脅威となるほどでもないようです。
ウミガメを除いた他の海洋動物には、この毒素は非常に有効なので、キロネックスの戦闘力はなかなか高いと言って良いのですが、その特殊性から、今回のランキングでは対象外とさせて頂きました。
最強動物ランキング～海洋編～ 3位 シャチ
シャチは、全長5～10メートル、体重3～10トンにも及び、英名は「キラーホエール」クジラ殺し、学名を「オルチヌスオルカ」冥界からの魔物と呼ばれています。
シャチの武器は、円錐状に尖った鋭い歯と、抜群の泳ぎの速さです。
時速70kmものスピードで泳ぐことが可能で、哺乳類最速と言われています。
さらに、巨体から繰り出されるパワーのある攻撃とジャンプ力、そして、高い知能までもが加わり、全く隙が見当たりません。
シャチは海洋系での食物連鎖の頂点に立っていると言われ、基本的には天敵は存在しません。
なぜならば、個々の戦闘力の高さに加え、群れを作り統制のとれたチームワークを用いて狩りを行うからなのです。
1対1でも強いのですが、群れをなすシャチは、地球上最強の生物と言っても過言ではないでしょう。
水族館などで楽しい芸を見せてくれるなど可愛らしい印象が強いだけに、驚きも大きなものとなりました。
最強動物ランキング～海洋編～ 2位 マッコウクジラ
マッコウクジラは、全長16～20メートル、体重40～50トンにも及ぶ巨大生物です。
クジラの中では最も獰猛な種類で、有歯動物として最大で、歯1本の大きさが人の手の平ほどもあります。
ちょっとしたビルほどの大きさを持つマッコウクジラが、巨大な口を開けて、大きな歯をギラつかせながら、突進してくる姿は、恐怖そのものです。
また、頭部から、獲物の動きを一時的にマヒさせる、超音波を出すことも可能で、更に戦闘能力を高める一因ともなっています。
クジラの中でも潜水能力に長けており、2,000メートルもの深さまで潜る事が可能で、深海に住むダイオウイカでさえ捕食してしまう程です。
巨体を維持するために、年間1億～2億トンものエサの摂取が必要で、ダイオウイカを食べたくなる気持ちも分かるというものです。
2位で登場したシャチも、体格差が大きく、１対１で勝つのは難しいのではないでしょうか。
最強動物ランキング～海洋編～ 1位 シロナガスクジラ
シロナガスクジラは、全長20～34メートル、体重は90～190トンにも及び、地球上で一番大きな生物です。
現存する生物だけではなく、恐竜など、歴史上発見されている全ての生物の中でも最大です。
また、鳴き声が最も大きな動物としても知られており、150km先の仲間にも届くと言われています。
10階建てのマンションほどの巨体が、悠々と海を泳いでいる姿を想像すると、途方もなく雄大で、自然に対する畏怖の念を抱かざるをえません。
シロナガスクジラは、神経質で臆病な性格をしており、積極的に他の生物に攻撃を加えることはありません。
エサは、オキアミやプランクトンや小魚などを摂取し、食事の方法は、巨大な口で海水ごと口に流し込み、エサだけをこしとり、余った海水を吐き出して行います。
そのため、シロナガスクジラには歯もありません。
そんな平和主義のシロナガスクジラですが、小さな子供を守る時などは、話は別です。
巨体から繰り出される、突進や尻尾での一撃は、とてつもなく重く、さすがのシャチやサメたちでさえも、一瞬で勝負がついてしまうことでしょう。
最強動物ランキング～海洋編～ まとめ
世界最強動物ランキング～海洋編～いかがだったでしょうか？
全体的に、体長が大きく、壮大なスケールを持った動物が多いのはとても印象的でした。
一般的には、最強の海洋生物は「シャチ」であるというご意見が多数を占めているようです。
しかし、1対1での戦い、強さを図る場合は、体重の重さ、重量が大きなファクターとなると考え、1位、2位をマッコウクジラ、シロナガスクジラとさせて頂きました。
様々なご意見はある所だと思いますが、あくまで私個人の見解によって、順位付けしたものに過ぎないことをご了解下さい。
最強動物ランキング～海洋編～を動画で視聴する
この掲載記事「最強動物ランキング～海洋編～」と同内容の動画を作成してみました。
より楽しく伝わりやすいものとなっております。
