世界最強の霊長類は何なのか、ランキング形式でご紹介したいと思います。
地球上には、約450種もの他種多様な霊長類が存在しています。
もちろん、私達人間、ホモ・サピエンスも霊長類の一員です。
私たちに近い存在であるだけに、その能力や強さが気になるところです。
また、今回のランキングは、下記の、5つのルールに沿って順位付けしております。
5つの選定ルール
1、群れではなく1対1での戦い
2、亜種は最強の一種のみ
3、最大個体同士での戦い
4、闘いのフィールドは岩場や森林を想定
5、人間(ホモ・サピエンス)は除外
では、早速見ていくことにしましょう。
最強霊長類ランキング 12位 テングザル
テングザルは、ボルネオ島に生息する、オナガザル科のサルです。
最大体長76cm、最大体重23kgにも及び、大きな鼻と、突き出た太鼓腹を特徴としています。
極めて平和的な性格で、肉体的な接触を伴うような争いはめったにおこさず、せいぜい枝をゆすりながら、大きく口を開けて威嚇する程度です。
鼻が大きいほど、オスの強さを示すとされ、大きく低い声を出すことが可能です。
実際に肉体的にも強く、大きな睾丸を持っており、繁殖力も高いという研究結果も出ています。
また、泳ぎが上手く、水中を20メートル泳ぐことが出来る、高い身体能力を持っています。
最強霊長類ランキング 11位 フクロテナガザル
フクロテナガザルは、マレー半島南部とスマトラ島に生息する、テナガザル科最大の種です。
最大体長90cm、体重15kgほどなのですが、体長の2.5倍の長さの腕を持つ個体も存在します。
あごの下には、名前の由来にもなった、大きなのど袋を持っているのも特徴です。
のど袋を共鳴させて発する声の大きさは、霊長類の中でも特に大きく、声が届く範囲は、半径2kmにも及ぶと言われています。
樹上生活をしているため、長い腕の筋肉は発達しており、10mもの距離を跳躍することを可能とします。
基本的には争いを好まない性格をしており、争いと言えば、大きな声で縄張りを主張し合う程度です。
最強霊長類ランキング 10位 ニホンザル
ニホンザルは、日本の本州、四国、九州及び周辺の島に生息する、オナガザル科マカク属に分類されるサルです。
最大体長60cm、体重18kgほどの大きさで、日本人にとっては、最も馴染みの深い種類です。
日本にしか生息していない固有種で、人間を除く霊長類の中では、最も北に生息しており、海外では「スノーモンキー」という名で知られています。
とにかく動きが素早く、噛みつきや引っ掻きなどの攻撃は強力で、捕えることは非常に難しいでしょう。
小柄なのですが、がっしりと筋肉質な身体をしており、握力は30kgと、見た目以上に強力です。
また、攻撃的で獰猛な性格をしており、人間と言えど、女性や子供では、勝つことは難しいかもしれません。
最強霊長類ランキング 9位 ゲラダヒヒ
ゲラダヒヒは、エチオピアのシミエン高原にのみ生息する、オナガザル科のサルです。
最大体長74cm、体重21kgにも及び、黒い顔、赤い胸、長い毛を特徴とし、ボス猿に限っては、肩から背中にかけて、マントのような長毛が生えています。
しかし、長い体毛とは裏腹に、咽頭部、胸部、臀部には体毛がなく、皮膚は露出しています。
現在でも比較的大きな体格をしているのですが、250万年前には、体重60kgにも達する、大型な近縁種が存在していたとされます。
非常に穏やかで平和的な性格をしており、決して血を流すような戦い方はしません。
上唇を裏返し犬歯を剥き出しにして、歯茎を見せることで、強さをアピールする、ディスプレイと呼ばれるにらみ合いで勝負を決します。
基本的に、直接的な攻撃をする場合は、外敵からメスや子供を守る時に限られるでしょう。
最強霊長類ランキング 8位 ハヌマンラングール
ハヌマンラングールは、インド、パキスタン、ネパールなどに広く生息する、オナガザル科ハヌマンラングール属のサルです。
体の大きさは生息地によって、大きく異なるのが特徴で、ヒマラヤ高地など北方の個体群は大型で、最大体長1m、体重20kgにも及びます。
ラングールとはサンスクリット語で、「痩せたサル」という意味を持ち、その名の通り痩身で黒い顔、長く細い尾を特徴としています。
また、インド神話や古代インドヒンドゥー教の聖典などに登場する神、ハヌマーンに容姿が似ていることから、インドでは神の使いとして保護されており、西遊記の孫悟空のモデルになったとも言われています。
群れのリーダーが代わった時、新しいリーダーが、元リーダーのオスの子を、あやめる習性を持っていることでも知られています。
ボスとして君臨する、オスの攻撃性と腕力の強さは、想像に難くありません。
最強霊長類ランキング 7位 ボノボ
ボノボは、アフリカ中央部の赤道付近に広がる、コンゴ盆地に生息する、ヒト科チンパンジー属に属する種です。
ピグミーチンパンジーという名で呼ばれることもあります。
(ちなみに、ピグミーとは小人という意味を持つ言葉)
ここでようやくヒト科の種が初登場することになりました。
最大体長90cm、体重39kgと、霊長類の中では比較的大型ではありますが、上半身が小さく、細身でしなやかな体型をしています。
体格に恵まれ、本気で闘えばそれなりに強そうなのですが、非常に平和的な性格をしており、激しい闘争を好みません。
その秘密は、性別や年齢を問わず行われる、様々な手法による性行動にあります。
個体間に生じた緊張や不安を、性行動をコミュニケーションツールとして用いることにより宥和するのです。
群れの中心的な存在は、オスではなくメスで、特に食料においては、メスが優先権を持っており、メスや子供たちが最も質の良い部分を食べることになります。
メスが力を持つ理由としては、ボノボのメスが、性的に寛容であるからとされています。
最強霊長類ランキング 6位 マントヒヒ
マントヒヒは、アフリカ東部からサウジアラビアの乾燥した山岳地帯に生息する、オナガザル科ヒヒ属のサルです。
最大体長80cm、体重20kgと、8位で登場したボノボよりも小柄ですが、気性が荒く、歯を剥き出しにして威嚇するなど、非常に好戦的な性格をしています。
大人のオスは、肩から腰まで毛が伸びており、マントを羽織っているように見えるため、その名が付いています。
おしりには全く体毛が生えておらず、血管が透けて見えるほどに肌の色素が薄いため、真っ赤でとても目立っています。
この真っ赤なおしりは、オスの強さや元気の良さの象徴でもあり、赤ければ赤いほどエネルギッシュで優れたオスであると認識されるのです。
この順位までくると、成人男性が本気で闘っても、勝負は五分五分といったところではないでしょうか。
最強霊長類ランキング 5位 マンドリル
マンドリルは、ガボン、カメルーン、コンゴ共和国などの、アフリカ西部の熱帯雨林に生息する、オナガザル科マンドリル属に分類される大型のサルです。
最大体長95cm、体重35kgと、6位で登場したマントヒヒよりも一回り大きな体格をしています。
最大の特徴は、真っ赤な鼻と、青い頬。
赤と青のコントラストが強いオスほど、群れの中で優位に立ち、メスにも人気があるのは、薄暗い熱帯雨林において、より鮮やかな顔色の方が認識されやすく、リーダーシップもとりやすいためだと言われています。
元気で活発なのですが、穏やかな性格をしており、直接的な闘争を好みません。
しかし、5cmにも及ぶ長いキバを備え、樹上など高所からの急襲を得意とするなど、一旦戦闘モードに入ったマンドリルは、一般的な成人男性では、太刀打ちできないほどの強さを発揮することでしょう。
最強霊長類ランキング 4位 チャクマヒヒ
チャクマヒヒは、アフリカ南部のサバンナや半砂漠地帯に生息する、オナガザル科ヒヒ属に分類され、4種存在するサバンナヒヒのうちの1種です。
最大体長1.2m、体重50kgにも及び、非ヒト科の霊長類の中では最大とされるヒヒ属の中でも、最大を誇ります。
地球上で最も南に棲むサルとしても知られており、全身褐色の毛で覆われ、鼻筋は長く、先は尖っており、犬の鼻先に似た容姿をしています。
比較的人間の生活圏の近くに生息しており、畑を荒したり、食料を奪うなど、大胆な行動をとることもしばしばです。
ヒョウなどの捕食者から、メスや子供を守るために、大きく鋭い犬歯を突き立て勇敢に立ち向かい、撃退してしまうこともあります。
しかし、ヒト科以外の霊長類の強さは、このあたりが限界となるようです。
最強霊長類ランキング 番外編
ここで、ベスト3を前に、番外編として、すでに絶滅してしまったものや、特殊な立場の霊長類を、2種ご紹介しておきたいと思います。
最強霊長類ランキング 番外編① ギガントピテクス
ギガントピテクスは、約200万年前に出現し、30万年前頃まで、中国南部からベトナム辺りに生息していました。
最大体長3m、体重は540kgにも及び、現在過去を含めて、霊長類最大を誇ります。
優しく大人しい性格をしており、自ら他の個体や動物を襲うことはなかったとされますが、襲われたら太い腕を振り回し、相手を易々となぎ倒していたことでしょう。
知能も高く、人間の4歳児と同程度の知能を有していたと見られています。
強く逞しく、知能も高かったギガントピテクスですが、最近の研究結果によると、環境の変化にうまく適応できず、深刻な食糧難に陥り、絶滅してしまったと言われています。
巨体を維持ずるために、たくさんの食料が必要となり、それが仇となってしまったのかもしれません。
最強霊長類ランキング 番外編② 吉田沙保里さん
吉田沙保里さんは、ヒト科ヒト属ホモ・サピエンスに属する、元レスリング選手です。
現役の頃は、高速タックルを武器に、世界大会16連覇、個人戦206連勝を記録し、「霊長類最強女子」の異名を持っています。
現在でも「霊長類最強」というキーワードでグーグル検索すると、トップに表示されます。
身長156cm、体重55kgと小柄で、握力も40kgと驚くほどではありませんが、背筋力は156kgと、20代女子平均の2倍、男性平均をも上回っています。
しかし、吉田沙保里さんが本気で闘ったとしても、実際には、4位のチャクマヒヒあたりと同程度の強さではないでしょうか。
最近めっきり綺麗になられた吉田沙保里さんの著書!!
最強霊長類ランキング 3位 チンパンジー
チンパンジーは、アフリカ中部の熱帯雨林やサバンナ周辺に生息する、ヒト科チンパンジー属の霊長類です。
最大体長1.4m、体重80kgと、4位までに登場したライバル達とは一線を画す体格をしています。
現存する霊長類の中で、最もヒトに近い種と言われ、遺伝子の98.8パーセントまでもが同じで、人間の4歳児程度の知能を持っており、器用に道具を使うことも出来ます。
想像以上にマッチョで太い筋肉質の腕を持っており、腕力は人間の約5倍もあり、握力も最大300kgと強力です。
さらに、感情を抑えきれず、乱暴で攻撃的な側面を持っており、時には、共食いをすることも確認されています。
@危険度においては、これから登場する、1位#2位の霊長類よりも上で、NO.1かもしれません。
最強霊長類ランキング 2位 オランウータン
オランウータンは、東南アジアのスマトラ島、ボルネオ島の熱帯雨林にのみ生息しており、ヒト科オランウータン属に分類される、アジアでは最大の霊長類です。
最大体長1.5m、体重82kgにも及び、全身を赤褐色の長い体毛で覆われています。
オランウータンとは、マレー語で、「森の人」という意味を持っており、その名の示す通り、完全に樹上で生活しています。
枝から枝への素早い移動を得意とし、それを可能とするための、しなやかで強靭な長い腕と、350kgもの強力な握力を持っています。
また、ヒトを除いた霊長類の中で、3位で登場したチンパンジーに次ぐ高い知能を持っており、簡単な道具を使うことも出来ます。
3位のチンパンジーと闘った場合、群れ同士の場合は、組織的な行動を得意とする、チンパンジーが圧倒的に有利ですが、1対1で闘った場合は、僅かな差でオランウータンに軍配があがりそうです。
最強霊長類ランキング 1位 ゴリラ
ゴリラは、アフリカの中央部に生息しており、ヒト科ゴリラ属に分類される種です。
体長1.9メートル、体重220kgにも及び、われわれホモ・サピエンスの一部の例外を除き、現存する霊長類最大を誇ります。
筋肉質で逞しい身体から絞りだされるパワーは、握力500kg、背筋400kg、パンチ力は推定2tと圧倒的なものです。
また、時速40kmもの速さで走る事が可能で、現時点で100m走の世界最速記録を持っている、ウサイン・ボルト氏をも上回る速さなのです。
知能においても、チンパンジー、オランウータンに次いで3番目に高いとされています。
一方で、平和主義で争いごとを好まず、臆病で神経質、すぐにお腹をこわすような繊細な性格の持ち主でもあります。
霊長類最強がゴリラであることに、異論がある方は、さすがにいないのではないでしょうか。
最強霊長類ランキング まとめ
ゴリラの1位は、予想通りといった所ですが、3位にランクインした、チンパンジーの意外な強さには驚かされました。
また、「霊長類最強女子」と呼ばれる吉田沙保里さんも、ゴリラやチンパンジーに勝つのは、さすがに難しいことも分かりました。
また、このランキングは、私個人が知り得た情報に独断と偏見を加え、敢えて順位付けしたものに過ぎません。
エンターテイメントの範疇として見て頂けましたら幸いです。
対決!!世界最強霊長類ランキングを動画で視聴する
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たくさんの素材を用い、より楽しく分かりやすい構成になっております。
是非ご覧になってみて下さい。